和紙の表と裏の違いとは?

和紙の表と裏

表面に雲や華などの繊維を漉き込んでいる和紙とは違い、奉書紙などの無地の紙は表と裏、一見すると分かりにくいですが、
実ははっきりとした違いがあります。

結論から言うと、「ツルツルしている面が表」で、「ザラザラしている面が裏」です。

表と裏ができる理由

表と裏、なぜこのような違いが生まれるのか。理由は和紙の製造工程(主に「紙漉き」)にあります。

表(ツルツル面)
 乾燥させる際、空気に触れている面です。刷毛(はけ)で丁寧にならされるため、繊維が整い、滑らかな質感になります。

裏(ザラザラ面)
 漉き上げたばかりの濡れた和紙を、「干し板(木製やステンレス製)」に貼り付けて乾燥させます。この板に接している面が、
 乾燥後に剥がすと板の質感(木目など)を拾ってザラついた仕上がりになります。

見た目では、表は繊維が整っており、光沢がある。裏は繊維が毛羽立って見える等の違いがあります。

印刷・筆記では、表は墨やインクがのりやすく、にじみにくい。裏はにじみやすく、かすれが出やすい等の違いが出る事が
あります。

どっちを使うべき?

基本的には表を使いますが、表現したい内容によって使い分けるのが和紙の醍醐味です。

表を使う場合
 手紙、書道、レーザープリンターでの印刷、折り紙など。文字をはっきりと見せたい時に適しています。

裏を使う場合
 水墨画で独特の「にじみ」や「かすれ」を出したい時、ちぎり絵で柔らかな質感を出したい時など。あえて表情を出すために
 使われます。
 
現代の機械漉きの和紙は、両面ともかなり滑らかに作られているものが多いですが、それでも光に透かしてみると、わずかに
キメが細かい方が表であることがわかります。また、ノート向けに両面を平滑にさせた和紙も開発されています。

もしお手元の和紙がどちらか迷う場合は、指先で軽く撫でて「指の止まり具合」を確認してみてくださいね。